目的/タイプ |
発電(P)/堰(FG)
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堤高/堤頂長/堤体積
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19m/70m/34千m3
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総貯水容量/発電所出力
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2.2百万m3/6万kW
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事業主体
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Kenya Electricity Generating Company Ltd.(ケニア電力会社)
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完成
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2008年3月運開
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関連
企業
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政府
機関
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本体
施工
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土木
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第1期(取水施設・導水トンネル等):鴻池・ヴェイデッカ・マリー&ロバーツJV
第2期(水圧鉄管路・発電所・放水路等):鴻池・大成JV
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水門・鉄管
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IHIコーポレーション
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電気設備
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三井・東芝コンソーシアム
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送電設備
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きんでんコーポレーション
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コンサルタント
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日本工営(マスタープラン、フィージビリティ調査、詳細設計、施工監理)
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資金リソース
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ケニア電力会社 (JBIC円借款)
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●計画概要
ケニア国の首都ナイロビから西へ約300km離れたニャンザ州ニャンド県のビクトリア湖畔に建設された設備容量6万MWの流れ込み式水力発電所である。
ソンドゥ川の自然流量と落差を利用して発電を行い、ケニア国の逼迫する電力不足を緩和する事業である。発電後の使用水は現在建設中の放水路末端に位置する設備容量2.1万MWのサンゴロ発電所での発電に利用される。また発電所から分流して隣接するカノー平野の灌漑開発に利用する計画である。
本計画はJICAによる1985年のソンドゥ川流域総合多目的開発計画およびソンドゥ・ミリウ水力発電事業F/S、引き続いてOECFによる1991年の詳細設計、JBICによる1997年からの施工への円借款供与による日本の一貫した技術・資金援助により建設された。
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●環境対策関連
流れ込み式発電所のため水没による住民移転は無かった。用地買収面積は213haである。地元での諸問題を協議・調整する機関として、学識経験者、国会と県会議員、住民代表、NGO代表、地方行政官、地元長老会代表、事業者からなる技術委員会(Technical Committee)が組織された。技術委員会は原則四半期に一度開催された。技術委員会の下には、4つの小委員会(雇用経済機会、移転土地補償、環境、健康保障安全)があり原則毎月開催された。半年に一度、利害関係者総会(Stakeholders Meeting)を開催し、直接住民の意見を聞く機会が設けられた。
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●ダム及び付帯設備諸元
・取水堰 形式/堤高/堤長:可動堰/19m/70m
総堤体積 :34千m3(コンクリート)
・貯水池 総流域面積 :3,345km2
満水位 :EL.1,402.5m (利用水深2.5m)
総湛水面積 :0.5km2
有効貯水容量 :1.1百万千m3
年間流入量 :1,293百万m3
設計洪水量 :1,170m3/s(200年確率)
・洪水吐 洪水吐 :型式×門数;スライドゲート×3(幅15m×高10.6m)
土砂吐 :型式×門数;スライドゲート×1(幅10m×高13.5m)
・水路 導水トンネル :型式×内径×延長;圧力式×4.2m×6.2km
調圧水槽 :型式×内径×高さ;制水口型×14m×36.8m
水圧鉄管路 :型式×内径×延長;地上式×3.6-3.2m×1,213m
放水路 :型式×底幅×水深×延長;台形×2.6m×3.5m×4,407m
・発電所 発電容量/発電量:6万kW(3万kW x2基)/310GWh/年
最大使用水量 :39.9m3/s
最大有効落差 :178.4m
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プロジェクト位置図 取水堰・導水路・発電所配置図
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●工事進捗状況/写真
写真1:左岸から望む取水堰(2009年1月)
1997年03月 堰・水路工事開始
2003年08月 堰・水路工事完成
2004年09月 発電所工事着工
2008年03月 発電所工事完成
写真2: 遠くにビクトリア湖を望むペンストック及び発電所(2009年1月)
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