設計段階のオロビルダム復旧計画
4月6日にカリフォルニア州水資源局は復旧計画を発表した。その和訳(図面は一部省略)は次のようである。
設計段階のオロビルダム復旧計画
2017年4月6日
カリフォルニア州水資源局
復旧計画の概要
2月7日にオロビルダムの洪水調節用洪水吐きに損傷が明らかとなって以来、州水資源局(DWR)は 1)公衆の安全性と2)堤体と付属構造物の健全性を確保することを実施するとともに、継続的に点検を実施、気候や水位により変化する条件も系統的に評価してきた。DWRは最新の情報に基づいて計画や操作を調整している。このような計画や操作には、常時ハイアット発電所を使うこと、およびDWRが晩春あるいは夏に洪水吐きを必要としないと自信の持てるまでの間は、流入する水を放流するためにゲート付洪水調節用洪水吐き(以下:常用洪水吐き)を使うことが含まれている[1]。
復旧の目的は、来年の冬フェザー川オロビルダムの流域にどんな降雨があろうと、安全に洪水を流下させることのできる仕組みを、11月1日までに復旧させることにある。DWRはこの目的実現のため関連機関とともに休みなしで働く。
復旧事業の目的は、常用洪水吐きと非常用洪水吐きを、オロビル湖の原設計の可能最大洪水量に復元することである。両方の被害を受けた構造物の完全な復旧取り換えは、事業の大きさと建設工事期間の制約から、多段階に分けて実施する必要がある。計画では非常用洪水吐きの使用を減らすため、既往最大放流量のほぼ2倍の放流が可能な常用洪水吐きを復元する。計画設計によれば、既往最大放流量は4,500m3/sであったが、これを十分上回る約7,600m3/sの放流できるようになる。
[1] オロビルダムでは冬に降雨が多く雪解けと合わせて洪水期となる