インドネシア共和国 シパンシハポラス水力発電所

                          

目的/ダムタイプ

発電(P)/重力式コンクリート

堤高/堤頂長/堤体積

38m/244m/97千m3(調整ダム)

総貯水容量/総湛水面積

91万4千m3/5万kW(第1(発)33MW+第2(発)17MW)

事業主体

インドネシア電力公社(PLN)

完成

2005年10月

関連
企業

政府
機関

本体
施工

土木

熊谷組

鉄構・鉄管

IMPSA(アルゼンチン)

電気

SUMITOMO(水車:東芝、発電機:明電舎)

コンサルタント

東電設計㈱

資金リソース

円借款

●計画概要

シパンシハポラス水力発電所はインドネシア共和国北スマトラ州の電力不足を補うため、5万kWの水力発電所(2箇所)を建設したプロジェクトである。
プロジェクト地点は、インドネシア国スマトラ州北部北スマトラ州の主要都市メダンから南南西約350㎞、建設工事のベースとなったシボルガの町からは東に10㎞、観光地で有名なトバ湖の南部50㎞付近に位置しており、供給地はシボルガ市及び北に300㎞離れたメダンである。
この発電施設は、第1発電所と第2発電所から発電を行っている。第1発電所では調整ダム、取水口、導水路トンネル、調圧水槽(サージタンク)、水圧鉄管および発電所で構成されている。第2発電所は導水路トンネル、水槽(ヘッドタンク)、水圧鉄管および発電所で構成されている。発電方式は、調整池式発電所(出力33MW,最大使用水量30 m3/s,有効落差128.4m)と流れ込み式発電所(出力17MW,最大使用水量30 m3/s,有効落差67.3m)である。
本計画に関しては、1987年10月FS実施合意、1988~1990年に実施可能性調査(FS)、円借款契約により1993~1995年に詳細設計、1997~2005年に工事監理が実施された。

●環境対策関連

本プロジェクトにおいては、アクセス道路の通行時に埃等を含んだ空気や騒音を抑制、採石場作業中に水質悪化対策として排水路を設置、プロジェクトサイト近辺の陸上動物の環境保護対策、プロジェクトエリア内の植生による森林保護等の環境対策を積極的に行った。

また、プロジェクト完了後は3ヶ月に一度、動植物の影響、河川の水質影響、地域住民の影響等の環境モニタリングを実施している。

●ダム及び付帯設備諸元

第1発電所諸元
・発電所  設備出力   :3万3千kW
     使用流量   :30 m3/s
          有効落差   :128.4m
     水車形式   :縦軸フランシス
     年間発生電力量:134.6GWH
・ダム   形式     :コンクリート重力
堤高     : 38m
 堤頂長    : 246.4m
       総堤体積   : 97千m3
  ・貯水池  総流域面積  : 196km2
       有効貯水容量 : 914千m3
・導水路  形式     :圧力式
      延長     :1,502m
            内径     :3.70m
・調圧水槽 形式     :単胴オリフィス
      内径     :8.0m
高さ     ;42.4m
 ・水圧鉄管 内径     :3.7m~2.2m
       延長     :272m
       厚さ     :12~22m
 第2発電所諸元
 ・発電所  設備出力   :1万7千kW
       使用流量   :30 m3/s
       有効落差   :67.3m
       水車形式   :縦軸フランシス
       年間発生電力量:69GWH
 ・取水堰  流域面積   :210km2
       形式     :コンクリート重力
       高さ     :14.8m
       堤頂長    :98.4m
 ・導水路  形式     :無圧式
       延長     :2,843m
       内径     :3.80m
 ・水槽   幅      :10.0m
       長さ     :54.0m
 ・水圧鉄管 内径     :3.4~2.6m
       延長     :116m
       厚さ     :12~14m

●プロジェクト位置図

●工事進捗状況/写真

             

                        調整ダム

            

                         貯水池

HOMEに戻る